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2012年4 月25日 (水)

ラパマイシンの寿命延長作用

ラパマイシンの寿命延長作用

rapamycinは、mTORCという分子を介して、免疫抑制作用以外に、抗ガン作用、寿命延長作用があることが知られていた。本日、Jyuriaが紹介したScience 3月号の論文において、寿命延長作用に注目したメカニズムについて検討し、ラパマイシンの長期投与が寿命延長とインスリン抵抗性が引き起こされるが、mTORC1阻害によって前者が、mTORC2阻害によって後者がおこることが明らかにした。ゆえに、mTORC1選択的に阻害する薬物は寿命延長作用が期待できるという。カロリー制限が寿命延長に関与することはよく知られていたが、これもmTORC1を阻害し、インスリン感受性を高めるというメカニズムがあるとのことである。カロリー制限によってSirt1が活性化されるが、このSirt1がmTORC1を抑制するということが2010年2月に PLoS ONEで報告されている。

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