2009年11 月20日 (金)
インフルインフル
遂に、研究室でインフルが流行し始めました.同じ大部屋にいますので、あっという間に感染が拡大します.ということで、用心のために、無理して実験に来ないように皆に伝えました.我が家も三男に続き、次男も今週は学校を休んでいます.ということで、色々な情報筋を基にした、ワクチンに関する意見をまとめてみます.
1)優先ワクチン接種医療従事者に薬剤師は?
対象は、医師、看護師、准看護師等、新型インフルエンザ患者の診療に直接従事する職種となっている。ただし、薬剤師など「その他の医療従事者」への接種は各医療機関の判断に委ねられている。ということで、病院勤務の薬剤師は場合によっては優先接種されるケースもあるものの、調剤薬局に勤務する薬剤師は一般と同じ扱いになるという。うーんーーーー薬剤師は!?
2)優先接種者にワクチン製造業者は含まれていない。スペイン風邪の時も、感染性の高い、比較的症状が軽いインフルが先行して第一波として流行し,後に、症状が重いインフルが第二波として流行し,多くの患者がなくなったという話がある。今回のもそうであれば、先々のパンデミックに対するワクチン製造のためにも製造企業人達にも優先接種を考えた方が良いのではないだろうか.
3)GSKなどの海外製薬企業は、強力なアジュバントを開発し,そのアジュバントは従来のものに比べ、ワクチン接種による抗体価がかなり上昇するという。そのアジュバントの重要な構成分子は、サメの肝臓に多いなどといわれるスクワレンらしい。ただ、新しいアジュバントは免疫賦活作用が強力なためか、ワクチン接種部位の炎症反応が惹起されやすく、通常のワクチン接種には使いにくいかもとのことだが、パンデミックの場合には生死に関わることなので、炎症等は関係なく、皆使うことになるだろうと。
4)ついでに、経口ワクチン。発展途上国などの衛生管理状況が悪いところで、ワクチンを維持管理するためにも、バナナや米やトマトをワクチン媒体として、経口ワクチン開発の研究が行われているらしい.ただ、用いるアジュバント次第では,摂取した食べ物の中のタンパク質もそのまま吸収されやすくなり,食物アレルギーになってしまうかもしれないということもあり、経口ワクチンの認可は慎重になっているらしい。
5)ワクチンの開発及び製造こそ,国営企業として実施すべきではないだろうか。他国が開発、製造したワクチンに頼るのはいざという時に怖い話.
6)昨日の新聞に、マスクの効用に関する記事があった。どのメーカーのどのマスクを使うかが重要とのこと。この間、Dieterが言っていたが,海外でもマスクしているのは日本人観光客だけだとか。Dieterの意見は、パンデミックに備えてか、今回の症状が軽いタイプのインフルには感染しておいた方が良いという考え方.ただ、免疫力が低下した疾患を有する人達にとっては、そう言ってはいられないのだが.
とにかく、手洗い、うがいしつつ、うまいものをたらふく食って,夜更かしせずに温まってよく寝るなど、こういう時は無理せず用心して,健康に生活することが重要ですね。研究室には、先週からエジプトからの短期留学生が来ています.マイさんという女医さんです。研究室の実験を見学し,今日は、自分の遺伝子を解析しています.彼女はマスクはしていません。新型インフルに対するエジプトの考え方を聞いてみよう。