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2016年10 月19日 (水)

肺にがんが転移しやすいメカ

肺にがんが転移しやすいメカ

Cell 8月号から。Yurippeのプレゼン。T細胞に存在し、酸素をセンシングするprolyl-hydroxylase (PHD)に着目し、このPHDがTh1やiTreg細胞の分化を制御し、酸素が豊富な肺の免疫応答を抑制することで、転移性のがん細胞も受け入れる微小環境を形成していることを明らかにした論文。PHD阻害薬をマウス肺がん転移モデルに投与すると転移、増殖、生存率が劇的に改善したという。ただし、PHDを阻害するとTh1系が活性化できず、原発性のがんは逆に悪化するのではということも考えられ、開発は、慎重に考える必要がある。面白いのは、肺でウイルス感染症が起こりやすいということに、このメカニズムが関与している可能性もあり興味深い。

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