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2012年6 月21日 (木)

PKRとゲルソリンとウイルス感染防御

PKRとゲルソリンとウイルス感染防御

Immunityの5月号からKameの紹介。細胞骨格が変化すると細胞の物理的障壁機能が影響を受け、ウイルス感染を左右するということは知られていた。今回の論文は、その分子機構が明らかになったという話。その登場人物はprotein kinase R (PKR)とゲルソリン君である。非ウイルス感染細胞ではPKRとゲルソリンが直接結合しており、ゲルソリンによるアクチンフィラメントの切断は起こっていない。ウイルス感染直後にはPKRとゲルソリンが解離し、ゲルソリンにより膜の流動性が変化し、感染を増悪させるとともに活性型PKRがインターフェロンの転写を活性化する。感染細胞において産生されたインターフェロンはまわりの非感染細胞におけるPKRの発現を増加させ、再びゲルソリンとPKRの結合が増え、感染防御するという。

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