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2011年9 月14日 (水)

体を守るプリオン様タンパク質

体を守るプリオン様タンパク質

プリオンは感染性の病原性タンパク質として有名である。本日の朝ゼミでOka-chanにより紹介されたCell 8月号の論文は、ウイルス感染時に活性化されるタンパク質が細胞内においてプリオン様の構造変化を介して、抗ウイルス性の自然免疫機構を持続的に活性化するのではということを示したもの。プリオン様タンパク質が体を守るともいえる。この現象は、hsp90の阻害薬として知られるgeldanamycinによって抑制されるという。細胞内に構造変化を起こしたタンパク質を細胞内にマイクロインジェクションし、伝染性に自然免疫機構を活性化するというデータが必要に思うが、トライしてもうまくいかなかったのだろうか。今後は、このメカニズムが他のタンパク質でも起こりうるという知見が出てくれば、この発見の価値は飛躍的に上がるだろう。そのタンパク質を探索する方法としては、geldanamycinによって、抑制される生体反応を網羅的に調べていけばよいだけかも。

 

来週末は研究室旅行。今年は、別府、湯布院コース。4年生の芸が楽しみである。

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