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2010年10 月20日 (水)

アルツの創薬ターゲット!?

アルツの創薬ターゲット!?

今朝の論文紹介は、Sho-chanがNature 9月号から、γーセクレターゼ活性化タンパク質を発見し、これを抑制できれば、Notchシグナルに影響せずに(副作用無し)にアルツ原因タンパク質の産生を抑えることができるというものであった。多くのデータからこの新しい分子が創薬ターゲットになりうることを強く示していた.興味深いことにイマチニブという白血病の薬がこのγーセクレターゼ活性化タンパク質に結合するという。しかし、イマチニブはBBBを通過できないため、実際に効果は期待できない。このイマチニブの誘導体から有用な化合物が発見される(されている)可能性は高い。そこで、朝ゼミの後に、理研のsaito君に尋ねた所、同じ週のNeuronにNotchに影響せずに効果を示す、所謂、γーセクレターゼモジュレーターの論文が掲載されたということを聞いた。この論文では既にいくつかの候補化合物が掲載されていた.その作用点が、Natureで報告されたγーセクレターゼ活性化タンパク質かもしれない。この二つの論文が同じ週に別々のジャーナルに掲載されたのは偶然ではないように思う(裏がある)。とにもかくにも、今後の臨床試験(予防を企図した大規模試験)の結果が楽しみである.

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