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2009年5 月28日 (木)

腎不全にガンマセクレターゼ阻害薬が有効か?

腎不全にガンマセクレターゼ阻害薬が有効か?

慢性腎不全に特効薬は無いため、最終的には,透析あるいは腎臓移植へと向かわざる得ない。現時点の方策としては,如何に進展を抑えるかが重要であると思う.今朝のセミナーで紹介された論文は1年前のNature Medであったが、内容は、PodocyteのみのNotch1シグナルを抑制することが腎不全に有効であるというもの。Notch 1の活性化に細胞内ドメインの切り出しが必要であるが、その切り出しにガンマセクレターゼが関わる。データをみると、急性の腎不全モデルを使用していることが気になるが,前投与,後投与でも阻害薬が有用であるという.ガンマセクレターゼ阻害薬はアルツハイマー治療薬候補としても知られ,現在,フェーズ3のものもあるが、Notchシグナルに影響しないようにさせないと多くの副作用をもたらすという。ゆえに、副作用をクリアするためには、Podocyteに特異的でなければならないだろう。また、細胞外マトリックスのひとつであるコラーゲンIVの欠損も慢性腎不全(アルポート症候群)になるが、そのコラーゲンIVがPodocyteからのみ産生されているという論文が今月発表された.慢性腎不全患者を透析や腎臓移植までいかせないための創薬には、Podocyteが鍵を握っている。


ところで、昨日の日本代表戦は面白かった。一皮むけた本田の強烈な左も印象的であったが,私は、中澤の、今までのプレーからは想像できない、良いタイミングでの飛びだしと絶妙なトラップからの裏への美しいパスが大変良かった。長谷部と阿部の守備が安定していたので,中澤も攻撃参加しやすかったのだろう。いつもは、トツーリオが攻撃参加してしまうので、中澤も攻撃できることを示したかったのではないかと思ったぐらいだった.今年3月の横浜の学会に参加したとき,偶然にも中澤選手と写真に写る機会があった。大変、気さくで親切な方だった.色々と苦労し,努力をしてきた選手からだろうか、深みのある落ち着いた大人であることと真のプロ意識を感じ取った。昨日の活躍を見ながら、写真は良い記念(自慢?)になったと思い,本日、掲載することにした。


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